膀胱の砕石工場

昨夜、ビッケがまたトイレにしゃがみこんで何分もずっと固まっていた。
いつもならとぼとぼ出てきて台所マットの上で局部を舐めはじめるのだが昨日はちょっと違った。
トイレから出てきて床の上でも排尿体制に入り固まるのだ。
なんか変、おかしいと夕食を作る手を止め彼の動向をしばらく見ていた。
しばらくしゃがんだあと、彼のおまたからピッ、ピッ、ピッとしっこらしきものが飛び出した。
ティッシュを手に飛び出したしっこをよく見ると表面がなんだか光っているように見えた。
触ってみると細かいザラザラがあり床の汚れではない何かが混じっている様子。
拭ったティッシュをよく見ると表面に張り付いたザラザラがキラキラ光っていた。
すぐそのティッシュをビニールに入れて保存。明けたら朝一番に獣医さんにいくことにした。
その場で麻酔をかけて・・・ということになるかも知れないと思いビッケの食事をかたつける。


そのティッシュとビッケを自転車に積み、獣医さんに行く。
『うん。結石だ』
表面がキラキラ光るティッシュを見た先生は即答。
結石というともっとギザギザしたコンペイトウみたいな大きな石だと思っていたのだが
もっと細かい硅砂のような透明なものだった。
これが尿道に詰まって排尿障害を起していたのだった。
今日も一本注射を打ってもらった。


ビッケ、食餌療法決定。
これからしばらく結石を溶かすあまり美味しくない指示食での生活になる。
帰宅して早速指示食を出すと一瞬浮かない顔をしたのだが
昨夜からの絶食につき空腹には勝てなかったようで渋々食事に手をつけ始めた。
いつものガリガリガリと威勢のよい音ではなくポリ・・・ポリ・・・という音が切ない。
しかしその後昨夜の様な辛そうな様子は薄れ、おもちゃで遊ぶ余裕も出てきたようで嬉しかった。


とりあえず原因がはっきりしたことに安心はしたがやはり彼にとっては辛いこと。
早く治って元気に走る君を見たい。