ビッケ1週間苦行

ビッケの背中にぐりぐりができて1週間。
先生にチェックしてもらおうと電話を掛けると夕方に来てくださいとのこと。
時間はまだまだあるしせっかくのいい天気だったのでビッケを連れて河原に散歩に行った。
この時期にしては暖かくとてもいい散歩日和だった。
いつものようにトートに詰め込まれて出発。


河原に着くやいなやトートから飛び出すビッケ。
やはり外の空気を感じるとウキウキするんだろう。
いつもここに来るとおっかなびっくりの態でおケツとしっぽが下がっているのに
今日はめづらしくしっぽをピンと立てて穏やかな顔をしている。


ちょうちょを追いかけたり草を食ったり寝転がって坂からずり落ちてみたり日向ぼっこをしたり
いつもよりちょっとだけ長く遊んだ。
こんなに嬉しそうなビッケの姿をみるとやっぱり複雑な気分である。
そろそろ帰ろうか、というとちょっとだけ『やだ。』という顔をされた。


帰宅してしばらくゆっくりした後再びトートに詰め込んで獣医さんへ向かう。
投薬を開始して2日目あたりからぐりぐりが劇的に小さくなっていったことを伝える。
どれどれ、と固まったビッケ、先生に背中をもまれまくる。
『ん〜、ぐりぐりないぞ〜?どこいった〜?』


大切なことを聞き忘れていたので改めて聞く。
あたふたすると大切なことを聞き忘れる辺りは直さなくちゃいけない。
薬は抗がん剤のようなもの(と先生が言っていた)で
良性の腫瘍ならこの薬で小さくなるか消失してしまうんだとのこと。
腫瘍のできる猫は比較的多いとのこと。
見つけたら早めに相談に来るようにとのこと。


ぐりぐり、見事に消失。
先生と助手の人に『よかったねぇよかったねぇ』と頭を撫でられて固まるビッケを見ながら
実はちょっとだけ泣きそうだった。
本当に本当に本当に本当に本当に、よかった。


しばらくは薬を嫌がるビッケに噛まれたり引っかかれたりもなしだ。