助けてください

社長は思いつきで新しい事業に手を出す人である。
思いつくといても立ってもいられなくなるらしく構想から店のOPENまでが異様に早い。



「はぁ・・・どこから金をもってこいっていうんだよ・・・」と経理課長代理。
「はぁ・・・ちゃんと構想を練ってからやらないからまたバタバタだよ・・・」と総務課長代理。
2人ともここ最近の疲れぶりが激しい。
なぜなら社長がまた新しいことを思いついたから。



先日、アサノさんが社長に呼ばれる。
十数分後、ニコニコしながら戻ってきた彼女が手に持っていたのは1冊の本。
『小黒さん、これから社長から直々に受けた仕事をします』
本を覗く。この本は・・・
『この本を参考に新しいお店の制服を決めます。さあ、頑張りましょう〜』
アサノさんはとても嬉しそうである。



そして昨日。
「小黒さん、今手空いてるかな?」
総務課長代理が笑わぬ目で本と薄いファイルを持ってきた。
「ハウスルールを作るんですがこのファイルを参考にうまく書き換えちゃってください。どこのハウスルールかは・・・わかりますよね?」
はい。すんごくわかってます。



どなたか、助けてください。
小黒は今すんごく困っています。



どなたか、手伝ってください。



メイド喫茶のハウスルール作りを。