理由その3 〜冥土 IN 秋葉原〜

新店舗のハウスルールを作る指令を受けて泣いていた私に心優しき救いの手がのべられた。
妖精さんの正体は夜月嬢。
そんなの出来ないよぅ、とうぉんうぉん泣いていた私の元に届いた1通のメール。



『週末、視察に行きませんか?』



援軍着たり。かたじけない夜月嬢。
というわけで本場・秋葉原の冥土喫茶に連れて行ってもらった。
しかもさすがは頼れるおやびん、更にもう一名の援軍も連れて来てくださった。
援軍は後程ステキなネタを提供してくれることになる肉王子様。
鼠城攻略戦以来2度目のお目通りである。



駅に降り立つと微妙に空気の匂いが違う。聖地の巡礼は2度目である。
本日の予定は冥土喫茶2軒はしごの後ザギンでウホホなお食事。これでブルジョアの仲間入りだ。
3名すぐに落ち合うことができ、夜月さんがリサーチしておいてくれた1軒目のお店に向かう。
道すがらのATMに並ぶ聖地の民の後姿が全部同じように見えたのが印象的だった。
おやびん曰く市松模様が聖地の民の民族衣装なのだそうだ。
族長になるとバンダナとか指抜きグローブの装着が許されるらしい。



夜月さんとミート様が微妙に猫背になっている。足取りも幾分重め。
何も知らない私だけがおのぼり丸出しウキウキ歩調。
途中、DSソフトの店頭販売でマイクパフォーマンス中のnaoさんにお会いした。
こちらも鼠城逃亡戦以来2度目のお目通り。とてもキュートなお嬢さんだ。
naoさんは私を覚えていてくださっていた。非常に感激である。
ご挨拶をしてnaoさんとひとまず別れ、最初の店に向かう。





最初の1軒、12人待ち。
12人って?12人って??



夜月さんが応対の冥土さんと話している間、
ミート様と私は店の外に置かれていたガチャガチャに釘付けになっていた。
ガチャガチャの中身は冥土さんの写真だった。500円也。
何も知らない私もだんだんこのディープな雰囲気に気がついてきた。
もしかしたらここは禁断の地、異民族は入ることを許されない聖地オブ聖地なのでは、と。



気を取り直して次の店に向かう。
次の店は1人待ちだとのことで店のそばで待つことに。
すると店の中からどこかで聞き覚えのある曲が流れてきた。



♪セ〜ラ〜服をっ 脱〜が〜さ〜ないでっ♪



イベントが始まったらしい。でもなんでおニャン子??
冥土さんのマイクの声が聞こえてくる。萌え萌えとか聞こえてくる。
ふと夜月おやびんのほうを見ると普通に固まっていた。
ミート様は苦虫を噛み潰したような表情である。
私はただ痛痒い顔をすることしかできなかった。



イベントが終わり、入店。
『お帰りなさいませお嬢様!、ご主人様!』
おおおぉぉおぉぉおおお・・・これが噂のお嬢様・ご主人様・・・。
年配のご婦人だったらきっと『お帰りなさいませ奥様!』になるに違いない。
考えていたその時、シクッと私の腹に違和感が走った。一瞬の疝痛。WHY??
カウンターで先に飲み物を頼んで席で待つこと少々、お飲み物を持って冥土さん登場。
夜月さんのジンジャーエール、私のオレンジジュースと来てミート様のミルクティー



『ミルクとシロップお入れしてもよろしいでしょうか〜?』



「はい!お願いします!」
半固まりミート様の拒否を遮って夜月さんがチャンカン。さすがおやびん、いい仕事をする。
「混ぜるんならちゃんと混ぜてくれよ・・・」
冥土さんが去った後、マーブル模様になったミルクティーを前にミート様はそれだけ言うのがやっとだった。



さっきの腹痛の事を夜月さんに告げると夜月さんは「やっぱり・・・」と深く頷く。
以前、接待(?)でお友達を冥土喫茶に連れてきた時、同じ事が起こったそうだ。
胃腸壮健で鳴らす私まで飲み込まれたとは。恐るべしかの雰囲気。



使い捨てのプラスチック容器に入った飲み物を前に雰囲気を探る我々。
休日だというのに冥土さんは3人ほどしかいない。
もっと冥土さんがたくさんいてあちこちで『キャハッ☆』とか聞こえるのかと思っていたのだが
意外とそうでもなかった。
それよりも冥土さんがやたらと髪を気にするのが気になる。



「マダム、あれ」
夜月さんが指差すほうを見ると冥土さんとの写真撮影をするつわものを発見。
2人で胸前に手を組み仲良くパチリ。あうっ。再び黙る我々。
「あ、今度は3人」
今度は冥土さんをはさんで3人での撮影らしい。
今度のポーズはねこにゃんのポーズ。
ミート様曰く、あれは新手のピーカブースタイルの構えなんだとのこと。
なるほど、ミッキー・ロークのピーカブーと考えるのが妥当なんですね。ああ、ミート様泣かないで。



結局その後我々の元に冥土さんが現れることはなかった。
放置プレイされるご主人様、お嬢様な我々。これでいいのか?



退店後、naoさんのお店で鉄拳5を購入。
満面笑顔で「ありがとうございました!」と品物を渡してくださった彼女の笑顔。
冥土さんの粗い接客と比べて何でこうも違うんだろうなぁ・・・と考え込む。
(多分、比べると怒られてしまうに違いない。ごめんなさい)



その後、ふつーのカフェーに入り直し情報と夜月さん、ミート様の感想を纏める。
さすがにあの状況でメモをとる勇気はなかった。
げっそりとやつれてしまったミート様がおいたわしい。
夜月さんは店を出たことにより調子を取り戻したようでゴゴゴ…とマシンガンのように話し出す。
抜けかけた魂が戻ってきた私は2人のダメ出しをメモる。
(纏める余力がないので明日の日記で纏めることにする)



銀座に上陸すると夜月さんもミート様も憑き物が取れたようにだいぶ元気になった。
初上陸の私はかなりきょどりながら2人の後をついていく。
だってギンザは一介の貧民が歩いてはいけない場所だと思っていたから。
銀座の地下街を制覇したら勇者になれますよ〜と夜月さん。
全パラメーターフルMAXとかですか?いつかなりたい地下の覇者byガスタンク。



とんかつをいただきながらやっと我々のノーマルな会話に戻ることが出来た。
今度いくライヴのチケットを手に嬉しそうにエース長官への愛を語る夜月さん
野菜を食べなさいと突っ込まれて付け合せのにんじんを食べるミート様
馬超強ぇ馬超強ぇとうるさい小黒
ギンザが、米の飯が私たちを元に戻してくれた。ありがとうギンザ。おいしかったぜ。



夜月さん、ミート様、本日は血を吐き身を削りながらの案内、本当にありがとうございました。
頑張ってハウスルール書きます。もう泣きません。
茅ヶ崎いってきたぜぇぇぇぇぇぇぇ!!