不思議な出来事。

昨日の話。



昨日帰宅途中、猫仲間のおばさんに久しぶりに会えた。
新顔の仔猫を撫でながら何気ない話をする。



ふと、おばさんが言った。
『ねぇ、あなたってお母さんにとてもよく似ていない?』
突然の意外な問いかけに戸惑ったがはい、もう死んでしまいましたがよく似ているといわれますと答えた。
でも、どうして?と聞くとおばさんは何気ない顔で言った。
『どうもあなたがお母さんによく似ているように思えてならないのよ』



私の母を知っているはずがないおばさん。
その後、少し話をして別れたが何であんな言葉が出てきたのかな?と不思議だった。



その夜遅く。



ここ最近少々考えることがあり
家にいてもテレビもパソコンもつけずぼんやりしている。
何気なくベランダ口を見たらカーテンがふうわりと動いた。
あ、ビッケかな?と思いビッケを呼ぶと彼は返事をしながらまったく違うほうから現れた。



ビッケが脱走するのでベランダは開けていない。
空調もつけていなかったので無風なのに揺れたカーテン。



私は、ビッケを抱きながら言った。
もしかしたら眠るちぃちゃんが夢の中で遊びにきたのかもしれないね。
姉や、元気?ビッケも元気?って。



本日の昼、ふと思い出してアサノさんに昨日の話を話してみた。
アサノさんは私の目をじっと見て言った。



『もしかしてお母さんが着てたのかもしれませんよ。ここ最近の小黒さんを心配して』



彼女の言葉を聞き、私は顔を覆った。



もうすぐ母の誕生日がやってくる。
死んだ親の年を数えているわけではない。
以前、命日と違って墓で誰にも会うことがないこの日に墓参りに行っては
いろいろとくだらない話に付き合ってもらっていたのだが
ここしばらく行けずにいた。



今年は母の好きだったカーネーションを持って墓参りに行こう
そしていろいろ話を聞いてもらおう
そう思った。